技術への興味が、ものづくりの原動力。東京ゲームショウに挑んだ学生たち
2026.10.14東京ゲームショウ2026に出展した、情報科学専門学校の「エンタメ×IoTゼミ」。今回紹介するのは、黒電話を改造し、電子制御を取り入れた作品を制作した学生たちです。
制作のきっかけは、「古き良き黒電話を現代技術で改造したら面白いんじゃない?」という発想。ネットワークや電子機器への興味から始まった挑戦は、黒電話の改造に留まらず、ゲームコントローラの丸ごと自作など、様々な技術を組み合わせたものづくりへと発展していきました。
制作期間は約1か月。夏休み中もほぼ毎日制作を続けたという学生たちに、作品づくりの裏側や、東京ゲームショウに出展して感じたことを聞きました。

💻 個性豊かなメンバーが、それぞれの得意分野を生かす
チームには、物理エンジニアリングと全ての火消しに長けた「配線の機工士」、偶に現れては完璧な仕事をこなす「サーキットアセンブラ」、精巧なロジックで作品に命を吹き込む「プログラムのスペシャリスト」、そして装飾LEDを自在に操る「LEDの魔術師」が集結。それぞれの個性と得意分野を生かし、出展作品をつくり上げました。
物理面のエンジニアリングを務めた学生は、元々ネットワークやサーバーへの興味から、ソフトウェア、ハードウェアへと関心を広げてきました。今回の制作でも、ネットワーク技術を作品に取り入れたいという思いが、制作意欲につながったといいます。
彼らが所属するエンタメ×IoTゼミの魅力は、学校が所有する3Dプリンターやレーザーカッターをはじめとした豊かな環境を活用しながら、自分の興味を形にできること。「ソフトウェア」の領域を飛び出し、パソコンだけでは届かない分野まで手を伸ばせると語っていました。
入学後に初めて3Dプリンターに触れ、使い続けるうちにメンテナンスまでできるようになった学生も。個人では用意することが難しい機材も、学校の設備を使うことで挑戦の幅が広がります。
興味を持った技術を実際に試し、できることを増やしていく。その積み重ねが、次につくりたいものへの意欲につながっています。


📞 初めての電子回路、出展直前のトラブル
今回の制作では、電子回路やパーツの精密制御など、これまで十分に触れたことのなかった技術にも挑戦しました。
もともとサーバーやハードウェアに興味があった学生もいれば、プログラミングを中心に学んできた学生、3Dプリンターをきっかけにものづくりの面白さを知った学生もいます。
チームメンバーが苦労したのは、電子回路の制作です。複数の部品を組み合わせて動作させる経験がなく、配線を間違えて機材を壊してしまったり、思いどおりに動作しなかったりと、試行錯誤を繰り返しました。
一方、プロジェクトマネジメントを担う学生は、メンバーが初めて挑戦する作業をサポートしながら、トラブルへの対応も引き受けました。作品の完成度にもこだわり、技術的にも面白く、見た目にもきれいなものを目指したといいます。
さらに、東京ゲームショウの直前には、ネットワーク接続に必要なLANケーブルのコネクタ部分を破損するトラブルも発生。作品の動作に欠かせない接続環境を確保するため、対応に追われました。
決して順調なことばかりではなかった制作期間。しかし、こうした経験も、初めての技術に挑戦したからこそ得られたものです。
学生たちが取り組んでいるのは、授業で学んだ知識を身につけるだけでなく、自分たちの発想を実際に動くものへと変えていくこと。うまくいかない場面も含めて、ものづくりの面白さを実感できる経験となりました。
🎮 東京ゲームショウで得た手応え
東京ゲームショウ当日は、作品の修正を行いながら、来場者に仕組みや技術的な工夫を説明しました。
ゲーム作品が数多く並ぶ会場で、電子回路やネットワーク技術を取り入れた作品は、技術面からも注目を集めました。アーケードゲームを手がける企業の関係者にも作品を見てもらい、アドバイスを受ける機会もあったそうです。
自分たちが試行錯誤してつくり上げたものを、実際に見てもらい、反応を得る。制作にかけた時間や苦労が報われる瞬間でもありました。
メンバーたちは、今回の出展で得た知見を生かし、作品の改良にも取り組んでいます。次の展示やイベントに向けて、さらによいものをつくろうと挑戦は続きます。
自分の興味を起点に、仲間と協力しながら、普段は触れることのない技術にも挑戦する。そこには、大変さと同時に、自分たちの手で何かをつくり上げる楽しさがあります。
【技術への興味を形にし、「今しかできないこと」に挑戦する。】そんな経験が、学生たちの可能性を広げています。
